そもそも「ビビリ毛」「ブリーチ毛」は、なぜ施術が難しいのか

まず、なぜこの2つが「美容師泣かせ」と言われるのか。仕組みをお話しすると、ご自身の髪に何が起きているのかが見えてきます。

髪の毛は、とても大まかに言うと「タンパク質でできた繊維の束」です。内部にはケラチンというタンパク質や水分、脂質がバランスよく詰まっていて、これらが髪のハリ・ツヤ・しなやかさを支えています。縮毛矯正もカラーも、この内部にはたらきかけて髪を変化させる施術です。

ブリーチ毛は、このうち主に「メラニン色素」と一緒に、髪を守るキューティクルや内部のタンパク質・脂質まで一部抜けてしまった状態です。色を抜くというのは、それだけ髪に負担のかかる工程なのです。中身がスカスカになった分、水を吸いやすく、切れやすく、薬剤の影響も受けやすくなります。

ビビリ毛は、さらにその先。縮毛矯正やパーマ、ブリーチなどが過剰に重なり、髪の内部構造そのものが壊れて、チリチリ・ジリジリと縮れてしまった状態を指します。手触りはゴワゴワと硬く、濡らすとさらに絡まり、ひどい場合は乾かすだけで切れていく――。一度この状態になると、髪は「自力で元の形に戻る力」を失ってしまいます。

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいことの入り口です。

正直な話①|ビビリ毛は、「完治」しません

ビビリ毛にできるのは「治療」ではなく、扱いやすくするための「修繕」です。

広告では「ビビリ毛が直る」「サラサラに復活」といった言葉をよく見かけます。気持ちはとてもよく分かります。藁にもすがる思いの方に、希望を届けたい――その想いは私も同じです。

けれど、技術者として正直に申し上げます。一度ビビってしまった髪が、何の履歴もない健康な髪に「完全に戻る」ことはありません。壊れてしまった髪の内部構造は、外から栄養を補うことはできても、ゼロから作り直すことはできないからです。これは、どんなに優れた薬剤を使っても、誰が施術しても、変わらない事実です。

では、何もできないのか。そうではありません。私たちにできるのは、壊れた部分を内部から補修し、絡まりや引っかかりを抑えて、「扱いやすい状態」へと修繕していくことです。チリつきを落ち着かせ、アイロンやブラシが通るようにし、見た目と手触りを一段階も二段階も整える。実際、これだけでも毎日のストレスは大きく変わります。

そして、傷みすぎてどうしても直せない部分は、無理に薬剤を重ねるより少しずつ切ってお別れしていくのが、結局いちばんの近道になることもあります。健康な髪が伸びてくるのを待ちながら、扱いやすさを底上げしていく。遠回りに見えて、これが髪をいちばん傷めない方法です。

「完全には戻らない。でも、ここまでは良くできる」。その線引きを正直にお伝えするのが、私の役目だと思っています。

正直な話②|ブリーチ毛は、ダメージ次第です

「ブリーチした髪に縮毛矯正はできますか?」。これは本当に多いご質問です。答えは、「髪の状態によります」。曖昧に聞こえるかもしれませんが、これが一番誠実な答えです。

ブリーチ毛への縮毛矯正・髪質改善ストレートは、リスクの高い施術です。先ほどお話しした通り、ブリーチ毛は中身がスカスカで薬剤に弱い。そこへ縮毛矯正の薬剤と熱(アイロン)を加えると、ダメージが許容量を超えてしまい、まさにビビリ毛を新たに生み出してしまう危険があるのです。「できます」と安請け合いして失敗するのが、一番避けたい結末です。

そのうえで、目安としてはこのように考えています。

比較的、対応しやすいケース

ブリーチの回数が少ない/毛先まで極端に傷んでいない/根元〜中間に十分な体力が残っている髪。こうした場合は、薬剤を弱めに設計し、丁寧に進めることで自然なストレートを目指せることが多いです。

慎重な判断が必要なケース

何度もブリーチを重ねている/毛先がすでに切れ始めている/過去に矯正やパーマの履歴も重なっている髪。この場合は、部分的にしか施術できなかったり、回数を分けたり、別の方法をご提案することがあります。

正直に、お断りすることもあります

「ここに薬剤を足せば、ほぼ確実に切れてしまう」と判断した場合は、施術をお断りすることもあります。お客様のお時間とお金をいただいて髪をさらに傷めるのは、本意ではないからです。その時は、今できる別の選択肢を一緒に考えます。

大切なのは、髪の状態を実際に見て、触って、判断すること。だからこそLetoaでは、ご来店前に写真を拝見するところから始めています(後ほどご案内します)。

では、Letoaに何ができるのか

ここまで「できないこと」を多くお話ししてきました。最後に、私たちが「できること」と、それを支えてきたものをお伝えさせてください。

Letoaは、新潟市中央区・DEKKY401内にある髪質改善に特化したサロンです。オーナーである私(五十嵐)は、デザインやカラーをひと通り学んだ末に「自分が一番好きなのは、髪を綺麗にすることだ」と気づき、そこから髪質改善ひとすじで歩んできました。

難しい髪に向き合うために、自費で200万円以上を投じて、薬剤やトリートメントを研究・実験し続けてきました。「最先端を、ただ使う」のではなく、「目の前の髪に、何が合うのか」を見極めるために。ビビリ毛やブリーチ毛のような繊細な髪ほど、この見極めが仕上がりを大きく左右します。

具体的にできることは、たとえばこうしたことです。ブリーチ毛・ハイダメージ毛への、ダメージを最小限に抑えた髪質改善ストレート。過去の矯正で生まれてしまったビビリ毛の補修・修繕。カラーや縮毛など、複雑な履歴が重なった髪へのオーダーメイドの設計。そして何より、「この髪に今、何をすべきか・すべきでないか」を正直にお伝えすること

完全マンツーマンなので、カウンセリングから仕上げまで、ずっと同じ手が担当します。途中で人が替わらないぶん、髪の状態も、これまでの経緯も、ぶれずに引き継がれていきます。

施術の流れと、その後のこと

ビビリ毛・ブリーチ毛の改善は、一度きりで終わるものではありません。傷んだ髪を扱いやすくし、健康な髪が伸びてくるのを待ちながら、少しずつ整えていく。いわば、髪と長く付き合っていく取り組みです。

初回は、まずじっくりお話を伺うことから始めます。これまでどんな施術を受けてきたか、いつ頃から気になり出したか、どうなりたいか。そのうえで髪の状態を見極め、「今日できること」と「これから時間をかけてできること」を分けてご提案します。施術後は、ご自宅でのケアの仕方もお伝えします。サロンでの仕上がりを、翌朝も、その先も保てるように。

焦らず、けれど確実に。それが、傷んだ髪をいちばん綺麗にしていく道だと考えています。

まずは、写真を送ってください

ここまで読んでくださった方は、きっと過去に一度は、髪のことでがっかりした経験をお持ちなのだと思います。だからこそ、いきなりご予約いただく前に、まずは公式LINEに髪の写真を送っていただくことをおすすめしています。

お写真を拝見すれば、ある程度は状態を判断できます。「これはこのくらい改善できそう」「ここは正直、難しいかもしれない」「こういう方法もありますよ」。来店前に、できるだけ正直にお答えします。もちろん、ご相談だけでも大歓迎です。無理におすすめすることも、しつこく連絡することもありません。

「他店で断られた」その髪を、もう一度だけ、見せてもらえませんか。